Shimaya sauna
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サウナは認知症を予防するかもしれない!? 一石二鳥の「自宅サウナの効果」
2025.05.21
私たちは「なるべく長い間健康でいて、寿命が尽きる直前まで元気でいたい」と願っています。
(身体的にも、精神的にも)
サウナが健康を促進することは広く知られていますが、認知症の予防に何かしらの効果があるのでは? という研究結果が発表され、「サウナが認知症の予防策になるかもしれない」と期待を集めています。
この記事では、現在わかっている範囲で「サウナと認知症予防」に関する情報をまとめました。
注意
この記事が公開された時点では、「サウナは認知症の予防になる」と断言するような研究結果は発表されていません。ご理解お願いします。

【研究結果】アルツハイマー家系の男性が認知症にならなかったのは、「熱」が原因!?
サウナは認知症を予防するかもしれない! と注目を集めたきっかけは、遺伝的に「アルツハイマー型認知症になるのが自然」と考えられる男性が不思議と認知症にならなかったことを調べた研究がきっかけでした。
若年性アルツハイマー型痴呆症になる運命だった男性が、幸運なことに避けられた!
米国北西部にあるシアトル近郊に住む男性、ダグ・ホイットニーさんの家系は「若年性アルツハイマー症になる家系」でした。
遺伝子の関係で「顕性遺伝性アルツハイマー病(DIAD)」を発症しやすく、ホイットニーさんの母親とその兄弟姉妹(ホイットニーさんのおじ・おば)13人のうち11人は50歳になる前にアルツハイマー病になっていました。
ホイットニーさんも同じように若くしてアルツハイマー病になるはずでしたが、不思議なことになりませんでした。研究がされた当時、ホイットニーさんは75歳で認知力には何も問題はありませんでした。
アルツハイマー病の第一歩までは進んでいたが、先に進まなかった
アルツハイマー病が進行する第1段階では「アミロイドβタンパク質」が過剰に生産されます。第2段階になると「タウタンパク質」が脳内に溜まり、認知症が起きます。
ホイットニーさんの脳に何も起きなかったわけではありません。実際、75歳のホイットニーさんの脳を細かく調べると「アミロイドβタンパク質」が大量に溜まっていました。
アルツハイマー型認知症の第1段階まで進んでいたわけです。
しかし、何かが原因でホイットニーさんの脳は第2段階に進まず、認知症を発症しませんでした。ホイットニーさんのように「遺伝的にはアルツハイマー病になるはずなのに、不思議とならなかった人」は、今まで世界に3人しかいないそうです。
「熱」が原因で、アルツハイマー病にならずに済んだ!?
アルツハイマー病の発症には、アミロイドβタンパク質とタウタンパク質の連鎖反応がカギになっているといわれています。
ホイットニーさんの脳にはアミロイドβタンパク質が大量に溜まっていたものの、タウタンパク質はほとんど溜まっていなかったため、アルツハイマー病の発症を免れたと考えられます。
何が原因でこのようになったかハッキリと突き止められていませんが、この研究ではホイットニーさんが現役時代は船乗りで、高温の環境で長時間働いていたため「熱ショックタンパク質」が多く作られ、脳を保護した可能性が挙げられています。
熱ショックタンパク質は、身体を健康に整える役割がある
この研究では「ホイットニーさんがアルツハイマー病にならなかった直接の原因」は明確になりませんでしたが、ホイットニーさんの脳内に熱ショックタンパク質が大量にあったことから、熱ショックタンパク質が何か関係している可能性が示されました。
熱ショックタンパク質とは?
熱が加わることで細胞の中で増えるタンパク質、「熱ショックタンパク質」は1960年代に発見されました。
細胞は常に様々なストレスにさらされており、ストレスが強いと細胞は死んでしまいます。熱ショックタンパク質は細胞の「熱への耐性」を高めるほか、その他のストレスへの耐性も高めることが研究でわかりました。
また、私たちの体内にあるタンパク質は紫外線などの刺激を受けると壊れてしまいますが、熱ショックタンパク質は壊れたタンパク質を元の構造に戻す働きがあります。

自宅にサウナがあれば、熱ショックタンパク質を効率よく生み出せる
現役時代は船乗りで、高温になる船艇の機関室で機械の整備をしていたホイットニーさんは、脳内に大量の熱ショックタンパク質が溜まり、これが脳を保護してアルツハイマー病の発症を防いだのではないか? という推測が研究でなされました。
私たちはホイットニーさんと同じように船乗りになるわけにはいきませんが、自宅サウナに頻繁に入ることでホイットニーさんに似た環境を作ることができます。
サウナに時々通うよりも、自宅にサウナを設置した方がよりたくさんサウナに入れます。身体を守る「熱ショックタンパク質」をより多く作るという点で、自宅にサウナをつくることは非常に効果的だといえるでしょう。
まとめ
サウナに入るだけで認知症を予防できるとわかったわけではありませんが、サウナのような高温の環境にいると「熱ショックタンパク質」が体内で作られ、細胞を守る効果が得られます。
長く元気で人生を過ごすためにも、自宅サウナを検討してはいかがでしょうか?